この土地の名家であるダウド家の一室。
当家の主人であるエルウッド(細谷佳正)は、きわめて礼儀正しく、社交的な好人物。
彼の留守を狙って姉のヴェイタ(一路真輝)は、街の奥様連中を招きティーパーティを開いている。娘マートル(櫻井紗季)に良縁をと願って。
でも、どうしてエルウッドの留守中に? だってエルウッドには相棒がいるから…その相棒とはハーヴェイ、190センチの巨大白ウサギ。しかもその姿は彼にしか見えない。
突然エルウッド(とハーヴェイ)が帰宅。大慌ての母娘を尻目に、エルウッドはにこやかに来客に挨拶し、ハーヴェイを紹介する。イザールおばさま(伊東弘美)は、エルウッドからこの見えない友人を紹介され、当惑、呆然、そして逃げるように去って行った。ヴェイタは連日のこの状況に我慢できず、エルウッドを診てもらおうとチャムリー院長(藤崎卓也)の精神科クリニックへ連れていく。
続く時間、チャムリー院長のクリニック。
魅力的な看護師、ルース・ケリー(堤 梨菜)は、若い医師サンダーソン(林 勇輝)のことが気になっている。サンダーソンは優秀だが少々意識過剰気味、ひょんなことから患者はヴェィタの方だと思い込んでしまう。クリニックの職員ウィルソン(西嶋友哉)はサンダーソンの指示に従い「水治療」を受けさせるべく、ヴェイタを手荒く拘束してしまう。
エルウッドはサンダーソンにヴェイタを任せて出ていくのだが、ハーヴェィとはぐれてしまった。気のいい院長夫人のベティ(伊東弘美)は、ハーヴェイが見つかったら一緒に車に乗せて連れてってあげると約束、安心したエルウッドは街に飲みに出かけた。
話のつじつまが合わないと感じたチャムリー院長は、診察を依頼したダウト家の弁護士、ガフニー判事(上條 恒)に確認の電話を入れる。そして大失態が発覚する。
さて元のダウト家。
ガフニー判事が心配してやってくると、ヴェイタがほうほうのていで帰宅し、クリニックを訴えるとえらい剣幕である。エルウッドを探してウィルソンとチャムリー院長がダウト家にやってくる。エルウッドは一体どこに行ってしまったのか。
ハーヴェイは見つかったのか…ほとんどの人にハーヴェイは見えないので、一体どうやって見つけるのか?